■自立型コーチングを効果的にするために
これだけは外せないコミュニケーションの基本
「過去と他人は変えられない! 」
人は、自らが選択して全て行動しています。
「やらせる」事は、本質的に考えると、不可能でしょう。色んなアプローチで、やらせているように見えますが、これも実は本人が決めたからやっているもの。
そんな他人に、言う事を聞いてもらったり、報連相(報告、連絡、相談)をしてもらうのがマネジメントです。そして、過去を責めても変わるわけがないのも事実ですね。
「コミュニケーションは伝わったことが内容! 」
コミュニケーションをとるときの土台として、ほかにも「人はみんな違う」という前提があります。この当たり前のことを私たちは忘れがちです。
ハーモセミナーの一コマですが、会場から1人を指名して、その方に、最近の楽しかったことを数分で話してもらうというゲームをします。
「今から、Aさんがあることを話してくださいます。
みなさんは、メモをしないで、しっかりAさんの情報を受けとってください」
と伝えます。みんなの前で、Aさんは、家族の話や会社での出来事、趣味やスポーツの話などをします。話が終わると、Aさんには、ホワイトボードの後ろに隠れてもらいます。
さて、ここからが本番です。
参加者に、Aさんのネクタイやワイシャツの色、めがねのようすなどを質問してまわるのです。 驚くことに、みなさんからでてくる答えはさまざまです。同じネクタイを視界に入れていたはずなのに、赤色だ、紺色だ、レジメンタルだ、花柄だ、していなかった、という方まで現れます。
なかには、「講師が話を聞けと言ったから、見ていなかった」という言いわけがでてきたりもします。 しかし最初にお願いしたのは、「しっかり情報を受けとってください」ということでした。ここでは、いったい何が起こっていたのでしょうか。
それは、人は聞きたいようにしか聞かないし、見たいようにしか見ないということです。伝わった事実は、みなバラバラでした。なぜなら、「人はみんな違う」からです。
「伝えたはずなのに、どうしてわからないんだ」
「何回言ったら理解できるのか」
「そんなふうに伝わっているとは思わなかった」
職場ではよく、こんなトラブルがあり、私たちの大きな悩みになっています。
ここで伝えたいことは、「人はみんな違う」という条件のもとでは、コミュニケーションは伝わったことがすべてだということです。
私たちは、「自分が伝えたことはこれだ!」と、相手に何が伝わったかより、
自分が伝えた内容に重きをおきがちです。
ところが、人はいろんな価値観やフィルターを通して情報をとり入れるので、受けとった内容はさまざまなものになるのです。
この現実をふまえたうえで、相手と関わっていく必要があります。もし思いとは違って伝わってしまったとしたら、「こちらの伝え方がまずかったのかもしれない……」と自分を省みましょう。
大切なのは、「コミュニケーションは伝わったことがすべて」であり、人はみんな違うので、思いとは違って受けとられるかもしれないという前提に立つこと。
そして、どう伝わったのだろうか……と、相手の立場に立ってみることです。
その配慮が伝われば、相手は自分を尊重してもらっていると感じ、
コミュニケーションがしやすくなります。 |