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前回は、自立型コーチングの概要について説明しました。
さぁ、今回はコミュニケーションの土台についてお話しましょう。


「自立型コーチングを身に付けて人材育成」・Lecture1-2

■自立型コーチングを効果的にするために

 これだけは外せないコミュニケーションの基本

 

「過去と他人は変えられない! 」

人は、自らが選択して全て行動しています。
「やらせる」事は、本質的に考えると、不可能でしょう。色んなアプローチで、やらせているように見えますが、これも実は本人が決めたからやっているもの。
そんな他人に、言う事を聞いてもらったり、報連相(報告、連絡、相談)をしてもらうのがマネジメントです。そして、過去を責めても変わるわけがないのも事実ですね。

 

「コミュニケーションは伝わったことが内容! 」

 

コミュニケーションをとるときの土台として、ほかにも「人はみんな違う」という前提があります。この当たり前のことを私たちは忘れがちです。

ハーモセミナーの一コマですが、会場から1人を指名して、その方に、最近の楽しかったことを数分で話してもらうというゲームをします。

「今から、Aさんがあることを話してくださいます。
 みなさんは、メモをしないで、しっかりAさんの情報を受けとってください」

と伝えます。みんなの前で、Aさんは、家族の話や会社での出来事、趣味やスポーツの話などをします。話が終わると、Aさんには、ホワイトボードの後ろに隠れてもらいます。

さて、ここからが本番です。

参加者に、Aさんのネクタイやワイシャツの色、めがねのようすなどを質問してまわるのです。 驚くことに、みなさんからでてくる答えはさまざまです。同じネクタイを視界に入れていたはずなのに、赤色だ、紺色だ、レジメンタルだ、花柄だ、していなかった、という方まで現れます。

なかには、「講師が話を聞けと言ったから、見ていなかった」という言いわけがでてきたりもします。 しかし最初にお願いしたのは、「しっかり情報を受けとってください」ということでした。ここでは、いったい何が起こっていたのでしょうか。

それは、人は聞きたいようにしか聞かないし、見たいようにしか見ないということです。伝わった事実は、みなバラバラでした。なぜなら、「人はみんな違う」からです。

「伝えたはずなのに、どうしてわからないんだ」
「何回言ったら理解できるのか」
「そんなふうに伝わっているとは思わなかった」

職場ではよく、こんなトラブルがあり、私たちの大きな悩みになっています。
ここで伝えたいことは、「人はみんな違う」という条件のもとでは、コミュニケーションは伝わったことがすべてだということです。
私たちは、「自分が伝えたことはこれだ!」と、相手に何が伝わったかより、
自分が伝えた内容に重きをおきがちです。

ところが、人はいろんな価値観やフィルターを通して情報をとり入れるので、受けとった内容はさまざまなものになるのです。

この現実をふまえたうえで、相手と関わっていく必要があります。もし思いとは違って伝わってしまったとしたら、「こちらの伝え方がまずかったのかもしれない……」と自分を省みましょう。

大切なのは、「コミュニケーションは伝わったことがすべて」であり、人はみんな違うので、思いとは違って受けとられるかもしれないという前提に立つこと。

そして、どう伝わったのだろうか……と、相手の立場に立ってみることです。
その配慮が伝われば、相手は自分を尊重してもらっていると感じ、
コミュニケーションがしやすくなります。

 

次回は、いよいよ実践のための「基本スキル」をご紹介します。

 
 
 
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